BOB and RUCYの暮らしノート

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センスは知識からはじまる|水野学|センスとは何かを知りたい人に。


センスは知識からはじまる [ 水野学 ]

センスとは何たるかが分かる本

デザイナーに限らず、企画や営業などあらゆる職種の人が一度は直面するのではないかと思う、センスに関する悩み。

例えば「いまいち」。「パッとしない」。「似合っていない」。そんな時に使われるであろう「センスがない」の言葉。

センスって何なのか?

なぜあの人にはセンスがあって私にはないのか?

センスとは先天的なものなのか?

モヤモヤした思いを抱き続けてきた私ですが、この本を読むとそんなモヤモヤをいくらか晴らすことが出来ました。

センスの正体を暴きたい人やセンスを身につけたい人にオススメしたい本です。

著者・水野学氏とは?

グッドデザインカンパニー代表。

肩書きはクリエイティブディレクター

様々なブランドづくり、商品企画、パッケージやインテリアデザイン、コンサルティングまで丸ごとディレクションしている人。有名なものでいうと、くまモンの生みの親だったり、中川政七商店ブランディングだったり。 世間から「センスが良い」と言われる代表のような人物です。

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センスは鍛えることができる

本書では、センスは誰にでも備わった身体能力と同じで、日々の筋トレと同じように、センスは鍛えて伸ばすことが出来ると述べられています。

だから「私にはセンスがない」と悩む人はセンスがないのではなく、センスを磨くトレーニングが出来ていないだけですよというのです。

センスとは「数値化出来ない事象を最適化すること」である

センスとは、「数値化出来ない事象を最適化すること」であると水野氏は述べています。

ちょっと言葉が難しくてピンと来なかったのですが、私なりの解釈をすると、「最適化すること」=「ちょうど良いものを選ぶ、または作ること」と言えると思いました。

例えば、服を例に当てはめてみます。

  • 年齢にちょうど良い服を選ぶとセンスが良い。
  • TPOにちょうど良い服を選ぶとセンスが良い。
  • 来年流行る服を作るとセンスが良い。

(どんなに素敵な服でも50代女性には若々しすぎるティーンズ向けの服を着たらセンスが良いとは言えないし、10年後流行る服を作っても突飛すぎて世間に受け入れられないのでセンスが良いとは言えませんね。)

言葉や数値では言い表せないふわふわとしたものやことをちょうど良いところでピタリと選んだり作り上げたりすること。

センスとは「数値化出来ない事象を最適化すること」。無理矢理かつ勝手な解釈ですが、なんとなく腑に落ちました。

普通を知ることからはじまる

「数値化出来ない事象を最適化」するには、「普通を知ること」が必要だと筆者は述べています。

普通が分からなければ最適化する判断軸が存在しないからです。 そして普通を知るためには、幅広く「知識」を持たなければなりません。

知識の重要性・・・美術の話

センスに知識がいかに重要であるかを、美術の授業の話を持ち出して述べられていました。

私は本書の中でこの話が一番印象的でした。

学校の美術の授業では、作品制作を行う「実技」の時間に多くが割かれていて、美術についての知識を習得する「学科」の時間が少なすぎるというのです。

色相環(色の選び方)、画家の手法(テクニック)、美術の歴史など・・・知識を習得し、その知識をもって作品を制作するのがが本来美術のあるべき姿と述べています。

なるほど、と思いました。 確かに美術の授業を思い返してみれば、「今日は油絵をやります。はい、ではスタート!」といった具合で、美術の知識を座学で教えてもらう時間はなかったです。

美術の知識が欠落すると美的センス、美意識にコンプレックスを持つようになり、服や住まいやインテリア、持ち物や雑貨を選ぶことに自信が持てなくなります。身の回りの些細なことですが、これによって、「センス」という言葉への恐怖心が育っていってしまいます。 こうなると何かをゼロから作り出すという時、まず「自信がない」という状態になります。

知識がないとクリエイティブは出来ないということ。しかし逆に言えば知識を身につければ誰でもクリエイティブ力(センス)を伸ばすことが出来るのです。

知識習得からアウトプットまでの基本のステップ

ではセンスを伸ばすために知識を身につけよう、と言っても世の中には海のようにとんでもない量の情報に溢れていて、それを全て吸収しようと思うと溺れてしまうでしょう。

筆者は効率よく知識を身につけて、アウトプットするまでの基本のステップを紹介しています。このステップに当てはめると”ある程度”のレベルのものは作れるのだとか。ぜひ実践してみたいです。

  1. 王道(定番のもの、ロングセラー、ベストセラー)を知る
  2. 流行(最近のもの、話題のもの)を知る
  3. 1と2の共通項ルールを知る
  4. 3から仮説を導き出す。
  5. 仮説を検証し、結論に結びつける。これがアウトプット。

精度の高いアウトプットの実例

本書の後半では、実際に水野氏が関わったブランディングコンサルティングの事例を交えながら、アウトプットに至るまでの過程をいくつか紹介してくれています。こちらで詳細を書くことはしませんが、大変興味深い内容でした。

そもそも水野氏が関わっているものは以前から素敵だなと思っていたものたちばかり。それらが生み出された思考の過程を知ることが出来て面白かったです。

水野学氏が関わったもの、ことを一部紹介

THE

コンセプトから大好きなお店です。本書でも述べていましたが、水野氏が追求する「普通」や「定番」のこだわりを感じられます。 the-web.co.jp

フランダースリネン

FLANDERS LINEN

中川政七商店

www.yu-nakagawa.co.jp


センスは知識からはじまる [ 水野学 ]